ブルック・ウィンザーがノートルダム大聖堂の前を歩いていると、完璧だと思える光景が目に入った。男性が幼い女の子を空中に高く持ち上げて揺らし、2人は互いを見つめて笑っていた。

彼女が写真を撮ったのは、パリ時間の午後5:57だった。火災が始まったのは6:50で、そのとき大聖堂はすでに一般公開を終えていた。写真を撮ったあと、ウィンザーと友人たちはルーヴル美術館へ向かう道を進み続けた。彼女は後に、父親に写真が欲しいか尋ねようと、もう少しで声をかけるところだったと語った。

彼女は声をかけなかった。その夜、世界中が尖塔と屋根の大部分が崩れ落ちる様子を見守るなか、彼女は後悔を端的に表す言葉を添えて写真をTwitterに投稿した。今となっては、声をかけておけばよかった、と。彼女は男性を見つけるため、助けを求めた。そのツイートには460,000件を超える「いいね」と200,000件のシェアが寄せられた。

2019年4月18日(木)、彼女はこう書いた。「捜索は終わりました!写真は父親とその家族に届きました」。彼はTwitterで彼女に連絡し、匿名を希望したうえで、彼女にメッセージを残した。「あの素敵な写真を本当にありがとう。大切な場所に飾ることにします」。
