そのゾウは、古代寺院と自然回廊に囲まれたカルナータカ州の村、ハレビドゥで階段へ向かっていた。そこでは野生動物が人々のより近くで暮らすようになっている。

女性は背後から迫る影に気づかないまま、注意散漫に歩いていた。衝突まであと数メートルというところで、その動物はピタリと立ち止まった。ためらうことも、速度を上げることも、女性を押すこともなく、手遅れになる前に距離の一センチ一センチまで計算したかのように、ただ立ち止まったのだ。

その動画はたちまち拡散され、ユーザーたちは一つの点で意見が一致した。数トンもある動物が、これほどの自制心を見せる姿はめったに見られないということだ。ゾウを研究する人々によると、ゾウの記憶力と脅威を見極める能力は並外れており、階段の前で起きたあの一瞬がそれを証明した。けが人はなく、今回の功績はすべてゾウのものだった。

