彼はほんの1分たりともじっとしていることを拒んだ。

コロンビアでの地震後の救助活動のさなか、獣医師は瓦礫の中で何時間も働き疲れ切った消防署の犬の1頭に輸液を施した。その光景はシンプルで、胸を打つものだ。前足にまだ点滴の管をつけたまま、その動物は体を起こそうと踏ん張っている。彼が求めているのは食べ物でも愛情でもない。瓦礫のもとへ戻りたいのだ。

誰かが見つけられるのを待ちながら閉じ込められている間、彼にとって休息というものは存在しなかった。何か月も訓練されながらも、同時に深く本物でもあるその本能こそが、これらの犬を単なる救助の道具以上の存在にしている。彼らは、多くの人間よりも人間の緊急性を理解する仲間なのだ。

世界がこの地震を数字や見出しを通して見守る中、この犬は私たちにシンプルなことを思い出させてくれる。誰かが諦めないことにかかっている命がある。そして彼には、諦めるつもりなどなかった。
